ぼくの雑誌愛を語らせてくれ!! “My Magazine Award”
雑誌大賞なんてのがあるんですね。第5回だそうです。雑誌LOVERのぼくにとって見逃せないような、でも普段チェックしてるから大丈夫なような、そんな賞。
歳を重ねるにつれて、愛読誌も少しずつ変わってきました。そこで今日はノリで…開催します! “My Magazine Award” by gutchino!! 20代男性、未婚の彼が愛する雑誌とは!?間もなく発表です!!
本家・雑誌大賞
第5回ですって。全然知らなかったよ!(笑)詳しくはこちらをご覧ください。
PR TIMESにはなるほどなコメントがたくさん。
さくさくいきます。開会の辞!
“My Magazine Award” 委員長の言葉。
はい、gutchinoです。雑誌は書籍と比べて低俗なものとみなされがちで、「今年読んだ本の数」に入れてはいけないとされていますが、とんでもない。雑誌には、教養があり、時代の流れがあり、書籍と違って編集チーム複数人の選美眼が表れています。
書籍が個人としての自分を磨いてくれるものなら、雑誌は社会的な自分を磨いてくれるものだと思います。いまどんなものが話題になっていて、他の人はどう考えているのか。これはファッション誌ならばスナップで表現され、ビジネス誌ならばインタビューやアンケートで表現されるでしょう。様々な人の意見をもとに自分の考えやスタイルを作って、今度は自分がまわりに問題を提起していく。雑誌はそんな流れを創り出している気がします。
とはいえ、雑誌の一番の魅力はやはり、色とりどりの美しい紙面。パラパラとめくっているだけでワクワクするあの感覚。ついつい引き込まれ読みふけってしまう文章。今回の”My Magazine Award”は、そんなワクワク感、引き込まれる感覚をもたらしてくれた雑誌に贈呈することにしました。
それではいよいよ、発表です!
第5位 | WIRED
日本では最近創刊の雑誌。一応ビジネス誌だと思うんですが、東洋経済とかとはだいぶ趣が異なります。ハーバードビジネスレビューみたいに、本家アメリカで出版されたものを邦訳して載せてる感じ。扱うテーマはITや働き方、国際問題など。
書いていて思ったのですが、日本と欧米で「会社」に対するイメージって開きがあるのかもしれない。日本で「会社」といえば、歴史と知名度のある大企業を思い浮かべると思うんですが、欧米ではスタートアップ(生まれたばかりで小さいけれど、IT使って社会に大きなインパクトを与えている会社)とかNPO(非営利団体と訳される、社会問題の解決をミッションにしている組織)を思い浮かべるんじゃないかな。
そんな感じで、生きのいいスタートアップやNPOなどがふんだんに載っていて、読んでてワクワクする雑誌です。大志を抱いた若者は、これを読んで、自分は将来こいつを超えるんだとか思ってることでしょう。
第4位 | Descover Japan
いつ創刊だったかなー。明らかにこれまでの雑誌と一線を画していて、登場当時びっくりした記憶があります。雑誌ってどうしても新しいモノを売る方向に走りがちだけど、本誌は逆。日本の古くていいものに焦点を当てています。日本のものづくりとか、おもてなしの精神がテーマになっていて、買えるもの・行けるところが紹介されています。
古いものを次の世代に伝えていく、残していくためには、買い手がいないといけない。本誌を読めば、いま買えるいいものにはどんなものがあって、そしてそれは誰がどうやって作っていて、というところがよく分かります。
グルメ界ではすでに、〇〇県の〇〇さんが作ったイチゴといった、裏側のストーリーまでが商品になりつつあります。レストランでもオーナーが心をこめて作った素材を使っているなんて聞いたら心まで満腹になります。大量生産・大量消費の時代は終わりに向かっていて、これからは心をこめて作ったいいものだけが残っていくはず(そんな時代にしなくちゃいけない)。いま存続の危機にある日本の伝統的なものづくりも、来たる心の時代までもたせれば、価値の高いものとして再評価される(=ちゃんと売れる)ようになると思います。
とまぁそんなこんなで、日本っていいなぁと思わせてくれる雑誌です。
第3位 | UOMO
30-40代男性をターゲットとしたファッション誌です(ぼく26です笑)。
昔は、GQとかGOETHEを読んでいましたが、どうも広告のニオイがきつくなって鞍替えしました。UOMOは純粋にファッションの楽しさが伝わってきます。
男のファッション(特にメンズドレス:ジャケットを伴うファッション)にはルーツやルールがあって、それをどう理解し破っていくかが楽しみどころです。編集チームの皆さんはそのへんの事情を本当によく理解されているんでしょう(当然ぼくより詳しいです)、気の効いた提案や流石のスナップが次々と表れてきます。
毎号のように表れるキーワードは「いいオトコ」。はやくそんなオトコになりたい…
第2位 | BRUTUS
言わずとしれた、雑誌の王様です。ビジュアルの美しさ、内容の深さ、切り口の斬新さ。どれをとっても本誌を超える雑誌は当分現れないでしょう。
雑誌に限らず、ウェブマガジンでも、小売店でも、ブルータスを目指して作られたものはたくさんあると思います。いまはへっぽこなこのブログも例にもれず、いずれはブルータスのような確固たる信頼感と、いつも期待を裏切る(=とびっきり上回る)おもしろさを生み出せたらと思っています。
個人的に、ここ最近でヒットした特集を載せておきます。既に在庫切れ/僅少になっているものも。
2012年 11/1号 | コーヒーの教科書。
これはすごいです。入門書であり専門書でもあります。一般の人を相手にこんな深いこと書いていいの?みんなついてこれる?みたいな内容もあるし、初心者でも楽しめるおしゃれでゆるい感じの内容もある。コーヒーのプロとして、こういう内容を一般の方に紹介してくださったBRUTUSに、心から敬意を表します。ぼくは本号を2冊買って、自分用と職場献本用にしました。
2013年 3/15号 | 旅に行きたくなる。
最新号。表紙から現地の匂いが伝わってくる。ページをめくるたびに、大きな写真に目が釘付けになる。旅に行く予定はなくとも、めくるだけでリラックスして現実逃避できてしまう魔法の1冊です。
2012年 7/1号 | あたらしい仕事と、僕らの未来。
これもおもしろかったなぁ。同じ日本にこうもいろんな会社があるのかとワクワクした記憶があります。会社を作るのって楽しいのかもしれない…
2012年 8/15号 | 木と花と草のこと。
やばい。買うの忘れてた。写真、イラストの美しさは群を抜いてクリエイティブです。
2012年 9/1号 | うまい肉。
これも買うの忘れた。本家雑誌大賞でも選者が絶賛していた一冊。
BRUTUSの話は尽きない…
第1位 | POP EYE
BRUTUSを抑えて1位に輝いたのは、20代の「シティボーイ」をターゲットにしたファッション誌、”POP EYE”です!
えっ、SMARTじゃないの!?メンノンじゃないの!?って思ったあなた。日本の雑誌の歴史を考えれば、確かにそれも一理ある。でも、いま一番アツいのは本誌です。覚えて帰ってください。SMARTはAKB、メンノンはイケメン俳優で売ってる感があるけれど、POPEYEは本気で「スタイル」を提案してきます。この潔さ、そして納得の内容。凄いわ。
実は本誌、1年くらい前にリニューアルしてるんです。それまではぱっとしなかったけれど、リニューアル後からいきなりインパクト10倍増しで、毎号買うはめになりました。例えば…
がっつりロンドン特集とか、
がっつりニューヨークとか、
インテリアとかライフスタイルとか、
王道の「スタンダード」とか、
えっ、ここまで王道の特集組んだらもうネタ切れるんじゃない?って思うんですが、なぜか続いている(笑)。ぼくの財布の方が先に根を上げそうです。
聞けば、POPEYEのリニューアルは、先のBRUTUSの副編集長さんが移ったタイミングだったとか。なるほど納得ですね。これからも王道かつ時代の先端をいくスタイルを、ガンガン紹介していただきたいです。そしてぼくははやくいいオトコになって、ファッション誌への投資を回収しないといけない…
情報求む!
というわけで、トップ5の発表が終わりました。雑誌愛だけは伝わった気がします。他にも、Casa BRUTUSとかPenとか、惜しくも入賞を逃した定番の雑誌があるんですが、まぁきりがないんでよしとします。
皆さん、他にも「いやいやこれを語らずして雑誌語れないだろう!」的なのをご存知でしたら至急ご連絡ください。よろしくお願いいたします。
軽い気持ちで書き始めたら深夜になってしまった。すきなものの話は尽きない…
※追記:誤字脱字を修正しました(2013/03/18 09:21)