ひきこもって2013年のTEDxTokyoを見た感想と、デザイナーの太刀川さんに心酔しちゃった話。


きょうは一日家にひきこもってTEDxTokyoを見ていました。このイベントは、アメリカ発のイベント”TED”を日本で行ったもの。”Idea Worth Spreading”をキーワードに、いろんな世界で活躍する人々が、限られた時間の中でプレゼンを行うイベントです。

日本でいうところの講演会であるのに加えて、スピーカーとオーディエンスが交流しあって新しいアイデアを形にしていく、そんな社交場としての要素ももっています。

非常に人気のあるイベントなので、直接会場で観ることはできませんでしたが、YouTubeでライブ配信されていたものを見た感想を書いておきます。

久しぶりのTEDxはよりフランクになっていました。

tedxtokyoウェブサイト

TEDxTokyoは日本で行われるイベントですが、世界に発信する意味合いを持っていたためか、これまではすべて英語でのプレゼンでした。ところが今回は日本語OKになっていました。

これによって、スピーカーの個性がより強く出て、よりフランクに楽しめるイベントになっていたように思います。美術家の会田誠さんなんかは「適当」というテーマで話をされましたが、日本語でプレゼンを行う事によって、彼自身の適当さがよく出ていました(笑)。

また、日本語で行われることによって、より日本人に親しみやすいイベントになったんじゃないかと思います。吹き替えや字幕もあるけれど、英語ベースだとやっぱり人に勧めづらい。次回以降はもっと友達に勧めていこうと思いました。

プレゼンの質はピンキリでした。

ただの評論家になってしまいますが、思った事を素直に言うと、素晴らしいプレゼンもあればおもしろくないものもありました。時間や形式は決められていますが、TEDはアイデアを発表しインスピレーションを生み出し、そして何よりみんなで楽しむ場です。ただの講演会や研究発表の場ではないのですから。

特におもしろかったプレゼンターはこんな人々。
・太刀川英輔さん(デザイナー)
・高橋晋平さん(おもちゃ開発者)
(ごめんなさい、後半昼寝してて見てないので、見れたら追記しときます)

プレゼンがおもしろいかどうかを決めるのは、こんなポイントだと思います。
・オーディエンスへの問いかけがある。(聞き手に「?」と思わせる。)
・自分の人柄を出す。(ぼくが惹かれるのはちょっと雑だけどアツい人。)
・自分の思いを強く伝える。(自信を持って熱く語る。)

あと最低限のマナーも。
・聞き取りやすく(はっきりとしゃべる)。理解しやすく(文章を短く)。

ぼくもそうですが、人前で話をする訓練をしていないと文章が長くなりがちです。自信がなくてついつい「…だと思うんですけど、まぁこんなときこれこれで、…」と続けがちです(笑)。そうすると聞き手の頭の中はどんどん昇華不良の情報がたまって混乱してくる。

文章を書くときもそう。だから、なるべくはっきりと短く言い切ることが大切だと思います。このブログでもなるべく短く言い切るようにしています。これからもそうしていきます。

太刀川さんへのラブコール。

上で名前があがった太刀川さん。NOSIGNERという活動をしているデザイナーです。実はここ最近、彼に心酔してます。きっかけは次のインタビューを読んだこと。

太刀川さんインタビュー

その次は、デザインの文法化にかんする講義がネットにころがっていたので食い入るように見ました。

20130511_tedxtokyo-tachikawa_02

要はこうです。デザインって見た目をどうこうするものじゃない。解決すべき問題の本質を見抜いて、それを形にしたり、形以外ものを答えにしたり、時には問題をより良い問いにおきかえる。

今日のTEDxで彼が披露したのは、はっと胸をえぐられる問題提起です。日本が世界に誇るお寺や神社。そこにはたくさんの看板があり、伝統的で美しい景観をぶちこわしています。彼がステージで行ったのは、その看板をぶちこわすことです。

これまで当たり前すぎて気にしていなかったけれど、無意識のうちではきっと「ないわー」って思ってたこと。それをストレートに指摘されて、はっとしました。同時に、それをデザインを通じてあるべき姿に変えることは、ぼくらの世代に唯一許された「伝統に手を加えること」なのかもしれないとの意見に大いにうなづきました。

日本文化についてぼくが思うこと。

ここでぼくの意見も加えておきます。

外国人からすると、日本の文化って独自で良いとは思うけれど、理解はできないものだと思う。いまだに鎖国的なニオイがしていて、コミュニケーションはかみあわないし、オタクカルチャーもわけわかんないし、結局何がいいたいのおまえら!?みたいな。

一方で、クリエイティブシーンには世界で通用する素晴らしいデザイナーがたくさんいます。広告もプロダクトも、はっと目を奪われる美しいものがたくさんあります。そういったリソースを、お金儲け(=営利企業)のためだけではなくて、ぼくたち一人ひとりが生まれた国のことをもっとよく理解して誇りを持つような、またそれを国外に発信するようなことに使えないだろうか。

また、ITや外資企業に身を置いた人など、ロジックに強い若い人もたくさんいます。外国の人と対等にコミュニケーションをとる上で必要なのは、英語ではなくてロジックだと思っています。(その上で自分の意見をはっきり言うこともね。)日本の慣習とかを打ち破って、ちゃんと頭で考えてロジカルに組み立てた上でのアウトプットであれば、外国の人も理解して尊敬してくれるんじゃないかなと思うんです。

まとめると、営利企業で培われたハイレベルなスキルを、非営利の分野で活かそうよっていう話です。ぼく自身も近い将来やっていきたいと思っています。どうやるかはまだはっきりしてないけどね。

付け加えると、ここで言っているぼくが伝えたい日本文化というのは次のようなものです:自然の美しさ。独自で歴史ある建物。そして脈々と受け継がれてきた、地方の名産(農作)や伝統工芸(ものづくり)。

そうそう、もう一つつけ加えます。どうしてぼくが日本文化うんぬん言ってるか。それは、田舎の両親やその先祖を尊敬しているから。あちこち旅して、結局自然や歴史ある建物が好きだと思ったから。そして、そうやって田舎とか歴史とか日本らしさを守っている人が、評価されるというか、不安なく生計を立てられるというか、そんな空気や仕組みを作りたいから。そしてぼくもいずれは田舎暮らしをして日本文化を受け継ぎ次の世代に渡したいと考えるからです。ごちゃごちゃ(笑)。

さて、これから彼が具体的に何をしていくか見守らせていただくと同時に、ぼくもそうした意義ある活動に、何らかの形で加わりたいなと思いました。てかそんなことするためには自分のスキルを数段階ひきあげなきゃ!と焦りました。こんな風に、夢とモチベーションが得られるから、TED好きです。

あなたが持っている「アイデア」は何ですか?

別にTEDに出なくたっていい。普段の生活でアイデアを披露する場はいくらでもあります。それが職場や学校であれば恵まれているし、そうでなくても、飲みながら友人と話したり、SNSでシェアしたり、ステージは身近なところに転がっています。

エキサイティングで充実した毎日、人生を送るために、そういった場でもっと語りあおうじゃありませんか!そして、その場でみなさんが語りたいのはどんなことですか?自分なりにどんな答えを出しますか?そしてそもそも、どんな問題意識を披露しますか?