家紋を知って考えた。日本の伝統を受け継ぐのは誰なんでしょうね。

6月2日は、ぼくの両親の結婚記念日です。というわけで実家に帰ってお祝いしてきました。

両親と一緒にアルバムをめくっていたら、この歳になってはじめて、うちには家紋があることを知りました。

家紋。日本の伝統。受け継ぐのは誰なんでしょうね。…ぼくたちでしょ!((((;゚Д゚)))))))

家紋のことを知ったきっかけは、パラパラとアルバムをめくっていて、両親の結婚式の写真を見つけたことです。

両親の結婚式

これを見て親父に「和服めっちゃいいじゃん!」と言ったら、実物を見せてくれました。実は親父は新潟県の生まれ。今は亡き父の母(ぼくの祖母)が、父の結婚にあたり用意してくれた小千谷縮だそうです。絹であつらえた、わずかに光沢のある深い紺色の生地は、素人目に見ても最高級品だと分かりました。一度しか袖を通していないものの、祖母の形見としてずっと大事に保管していたそうです。

で、ついでに同じたんすから、ぼくの七五三の着物も出てきました。ド派手な虎の柄でした(笑)。ぼくが寅年だからですけど、あれを着ていたらどう見ても阪神ファンの子です。ちなみに父は巨人ファン、母は中日ファンです。ぼくはどちらかというとFCバルセロナのファンです。

うちの家紋

話を戻しましょう。その着物の裏、背中の上部に、家紋が入っていました。その着物はぼくの七五三のために、今は亡き母の兄が注文してくれたもの。父の実家にわざわざ家紋を聞いてくれたんだそうです。母も父も決して名家の出ではありませんが、日本の家は代々こうやって伝統を受け継いでいるんだと知って感動しました。その家紋がこちら。

丸に蔦

この紋は「丸に蔦」と呼ばれるものです。Google先生に聞けば、戦国時代の藤堂高虎や出雲の阿国に始まり、新撰組の藤堂平助や東郷平八郎、近年では松下幸之助や竹下登、いかりや長介、黒川紀章、石ノ森章太郎、中川昭一、谷佳知、琴欧州各氏などがこの紋を受け継いでいるとのこと(恐れ多くて震えながら書いています)。

同じ家紋を使っているから血がつながっているということではありません。ただ単に同じロゴを使っていたというだけです。それでも先人たちから受け継がれたものをぼくも受け継いでいるんだと思うと、凛とした気分になって背筋が伸びます。

変わるべきもの、変わらざるべきもの。
日本の伝統を受け継ぐのはぼくたちです。

日本の家族のあり方はここ最近で随分変わってきたと言われています。きっとこれからも変わっていくと思います。そしてぼくは、それはそれで全く問題ないと思っています。時代が変わればいろんなものが変わるのは当たり前です。

でも、今日ご紹介した家紋のような、日本の家族に受け継がれてきた伝統だけは、絶対に失われてほしくないと思っています。っていうか、家紋ってかっこいいじゃん。自分ちの家紋とかめっちゃテンションあがるじゃん。大事にしたいと思うじゃん。

幸いぼくは両親が健在のうちに家紋の存在を知ることができました。でも、知らないままご両親が亡くなって、伝統が途切れてしまうケースも多そう。実際この記事を読んでくれている方の中で、自分の家に伝わる家紋のことを知ってる人って相当少ないんじゃないかな。ぼくも26年間知らなかったわけだし。

というわけでみなさん、自分が受け継ぐ家紋を聞いてみましょう。名字が変わった方は旦那さんあるいはそのご両親に聞いてみましょう。(で、ぼくと同じ「丸に蔦」の紋だった方はご一報くださいね。)そしてお子さんをお持ちの方は、しかるべき時に、お子さんに紋付の着物を着せてあげましょう。

日本の伝統を受け継ぐことは、いまこの時代を生きているぼくたちにしかできないことです。

おまけ

日本の伝統云々言ってるのはこの人です。

ぼくの勇姿

まぁ冗談はよしとして。日本の伝統は本当に素晴らしいですよね。美しいです。

でも、日本が好きでこっちに済んでる外国人と話をすると、彼らの方が日本のことをよく知ってるような気がします。日本のことを知ってもらえるのはいいんですが、ぼくらが無知なのはいただけない。

だからぼくは、スペインもイギリスもルワンダも、世界中のいろんなところが好きですが、何よりも愛すべき祖国「ニッポン」のことを知っていきたい。そしてそれをこのブログを使って伝え続けていきたい。

2月から始めたこのブログももうすぐ半年になります。ここらでデザインやら内容のリニューアルを考えているんですが、どうやら「ニッポン」は最重要キーワードの一つとなりそうです。そんな感じでぼんやりビジョン持ちながら書いていきますんで、今後ともどうぞお付き合いよろしくお願いいたします。

present_to_all